解説　

CXシリーズのレシーバー。

アンプ回路には新開発のパワーモジュールを採用しています。このモジュールによって電力変換効率が約90%の高効率なアンプ回路を実現しています。
また、プリアンプ部とパワーアンプ部の回路を電源を含めて分離した構成とする事で信号干渉を抑えています。

シールドとヒートシンクを兼ねる金属基板に直接部品を装着するハイブリッドモジュール構造を採用しており、効率の良い放熱と高周波のシールド効果を高めています。

電源部には独自に開発した制御方式を採用しており、瞬間的なピーク電流に対しても十分に供給できる能力を得ています。これにより立ち上がりの早い急峻な音に対する追従性も高めています。
また、出力段電源回路に用いるブロック電解コンデンサには音質を吟味したデノン独自の高音質コンデンサを採用しています。

ボリューム部には高精度電子ボリュームを採用しており、0.5dBステップのボリュームコントロールを実現しています。
ボリュームコントロールは左右チャンネルを独立して制御が可能で、複雑な回路構成を必要としないシンプルな信号経路を実現しています。
またボリュームノブには、パイプの材料にも使われている天然木のブライヤーを厳選して使用しており、アルミ削り出しノブを組み合わせる事で共振を抑えると共に手に馴染む温かい感触を採り入れています。

出力段、デジタル信号処理段、アナログ信号処理段、マイコン周辺コントロール回路、表示回路、信号切替リレーのそれぞれの電源とグランド回路を分離しています。これにより電源を通じて起こる各回路間の干渉や増幅の基準となるグランド回路に流れ込む電流が原因となる音質劣化を防いでいます。

信号経路のシンプル&ストレート化を徹底しており、入力信号の切替にリレーを用いる事でON抵抗による影響を排除すると共に信号の引き回しを最小限の経路する事で信号劣化を防いでいます。
また、ピュアダイレクトモードではトーン回路をバイパスする事でさらに信号経路が短縮されます。

振動による音への影響を考慮し、リアパネルに二重構造を採用すると共に、アルミを用いた2枚のトップパネルや左右のサイドパネルからなる多数のパネルの組み合わせによって振動を分散させて防振効果を高めています。
さらにトップパネルでは放熱用の穴を複数のサイズの組み合わせとする事で共振点をずらして音質劣化につながる共鳴音を排除しています。

MM/MCの両カートリッジに対応したフォノイコライザーと搭載しています。

FM/AMチューナーを内蔵しています。

スピーカー端子には新開発の金メッキ真鍮削り出し大型スピーカーターミナルを採用しています。

CD入力端子には18mmピッチ金メッキ真鍮削り出し端子を採用しています。

システムリモコンが付属しています。

別売りのiPod用コントロールドックを接続できる専用コントロール端子を装備しています。
この端子に接続する事で付属リモコンでプレイやスキップ等のコントロールが可能です。

機種の定格

150mV

型式	レシーバー
<パワーアンプ部>
定格出力	75W+75W(8Ω、1kHz、THD 0.7%、両ch駆動、CD-SP out)
実用最大出力	150W+150W(4Ω、1kHz、THD 0.7%)
全高調波歪率	0.1%(定格出力-3dB時、負荷8Ω、1kHz)
適合スピーカーインピーダンス	4Ω～16Ω
<プリアンプ部>
イコライザーアンプ出力
入力感度/インピーダンス	Phono MM:5mV/47kΩ Phono MC:0.2mV/100Ω CD、Line1～3:130mV/47kΩ
RIAA偏差	Phono MM:20Hz～20kHz ±0.5dB Phono MC:30Hz～20kHz ±0.5dB
<FMチューナー部>
受信周波数	76.0MHz～108MHz
実用感度	1.5μV/75Ω
<AMチューナー部>
受信周波数	522kHz～1,629kHz
実用感度	20μV
<総合>
周波数特性	5Hz～40kHz +0 -3dB
S/N比(Aネットワーク)	CD、Line1～3:95dB(入力端子短絡時) Phono MM:84dB(入力端子短絡時、入力信号5mV時) Phono MC:70dB(入力端子短絡時、入力信号0.5mV時)
トーンコントロール	Bass:±8dB(100Hz) Treble:±8dB(10kHz)
オーディオ出力端子	Rec:1系統
電源コンセント	Switched:1系統、容量100W
電源	AC100V、50Hz/60Hz
消費電力	165W 待機電力:約0.5W
外形寸法	幅300x高さ80x奥行341mm(突起部含む)
重量	5.5kg
付属	専用システムリモコン(RC-1060)
別売	iPod用コントロールドック ASD-1R