DENON PMA-2000
¥100,000(1996年頃)
解説
ハイエンドオーディオS1シリーズの設計思想、技術を継承したプリメインアンプ。
出力段にピーク電流120Aという大電流型増幅素子UHC MOSを採用しています。
UHC MOSは電流供給能力がバイポーラトランジスタと同等以上に改善され、MOS
FETの音質的なメリットもあわせ持つ阻止で、このUHC MOSをシングルプッシュプル構成で搭載し、増幅動作のバラツキを解消しています。
モノラルパワーアンプPOA-S1で開発された磁気回路・巻線回路それぞれの特性を大幅に改善するツイントランス並列接続を採用しています。
また、磁気などの影響を互いにキャンセルするL、Cマウントとすることで、アンプ内のノイズ源であるパワートランスのリーケージフラックスを低減し、高い電源供給能力とローノイズ化を実現しています。
整流回路には、大電流供給能力に優れた大型整流ダイオードと、動作速度を大幅に改善したハースト・リカバリー・ダイオードを並列に接続し、より良い動作を得られるよう高速・大電流に対応しています。
さらに、直流電源を蓄える電源コンデンサには、大容量高音質電解コンデンサと周波数特性の異なるフィルムコンデンサを組み合わせて搭載しており、再生周波数の全帯域において安定した電流供給を可能にしています。
回路間の相互干渉やノイズの流入による音質の劣化を解消するため、パワーアンプブロックをL/R独立させたツイン・モノラル構成とし、さらにその他の信号レベルの異なる回路も分離した6ブロック構造を採用しています。
これにより各ブロック間の干渉による音質への影響を排除し、より優れた再生を実現しています。
また、高い剛性を確保するため、シャーシには厚さ1.6mmの鋼板を使用し、さらに振動の抑止を徹底するため、パワートランス部にはトランスベースを追加し厚さ3.2mmという強靭な構造を持つシャーシとなっています。
スピーカーターミナルには黄銅削りだしに金メッキ処理を施し、より信頼性の高い接続を実現しています。
また、2系統用意されておりバイワイヤリングに対応しています。
ローノイズFETを使用したディスクリート構成の初段回路を採用したフォノイコライザーを搭載しています。
スイッチの切替えによりMM/MCどちらのカートリッジも使用可能です。
大型(27型)ボリュームをはじめ、OFC内部配線材、不活性ガス封入型リレー、高音質カーボン抵抗、高音質コンデンサなど、信頼性の高いパーツを採用しています。
機種の定格
型式 | プリメインアンプ |
<パワーアンプ部> | |
定格出力(両ch駆動、 CD→SP OUT) |
160W+160W(4Ω、1kHz、THD 0.7%) 80W+80W(8Ω、20Hz~20kHz、THD 0.07%) |
全高調波歪率 | 0.01%(定格出力-3dB時、1kHz、8Ω) |
スピーカー出力端子 | A、B:4Ω~16Ω A+B:8Ω~16Ω バイワイヤリング負荷:4Ω~16Ω |
ヘッドホン | ステレオヘッドホン適合 |
<プリアンプ部> | |
イコライザーアンプ出力 | Rec Out:定格150mV |
入力感度/インピーダンス | Phono MM:2.5mV/47kΩ Phono MC:0.2mV/100Ω Line:150mV/47kΩ(ソースダイレクトオフ) 150mV/13kΩ(ソースダイレクトオン) |
RIAA偏差 | Phono:20Hz~20kHz ±0.5dB |
<総合> | |
SN比(Aネットワーク) | Phono MM:91dB(入力端子短絡、入力信号5mV時) Phono MC:76dB(入力端子短絡、入力信号0.5mV時) CD、Tuner、DVD/Aux、Aux2、Tape1/DAT、Tape2/MD:110dB(入力端子短絡) |
トーンコントロール | Bass:100Hz、±8dB Treble:10kHz、±8dB |
電源コンセント | Switched(連動):2系統、合計容量120W Unswitched(非連動):1系統、容量240W |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 250W |
外形寸法 | 幅434x高さ180x奥行478mm |
重量 | 20.0kg |