BOSE 6.2
¥119,600(2台1組、1988年頃)
解説
部屋のどんな場所でもしっかりと左右のバランスのとれたステレオサウンドを実現するため、ステレオ再生専用に開発されたスピーカーシステム。
周波数が高くなるほど、指向性がきつくなるのを考慮し、どんな音域でも最適な音の広がりを実現するよう再生周波数に合わせたアコースティック・ディレクショナル・コントロール(ユニットの放射パターン調整)を行っています。
低域には20cmコーン型ウーファー、高域には7.5cmコーン型トゥイーターを2個搭載しています。
小出力時のリニアリティを改善するため、非常に軽いコーン紙を採用すると共に、ボイスコイルにはコンピューターを駆使したアルミリボン・エッジワイズ巻きを導入し、低抵抗・高リニアリティを追求しています。これにより小型磁気回路でも効率良く駆動することが可能となっています。
ウーファーユニットはフロントバッフル板の中心から外側にそれてマウントされています。これによりバッフル面積の広い内側では大きな反射効果を得られ、充分にラジエーションパワーを上げて、リスニングルームの広範囲に音を放射することが可能となっています。
このバッフル面積は、指向性に影響の出始める500Hz~1kHzの帯域の改善に効果が発揮するよう、コンピューターでチューニングされています。
トゥイーターユニットはウーファーの前に別々の角度を持たせて2本固定されており、内側に向けられた方はウーファーと同位相で結線され、ラジエーションパワーの相乗作用によってリスニングルームに広く音を拡散してます。
また、外側に向けられたもう一方のトゥイーターは音響エネルギーのコントロール用として結線されており、1kHz~5kHzの帯域ではウーファーと逆位相で働き、5kHz以上になるとバイパス回路によって出力をカットした構造となっています。
エンクロージャーは、内部を2つの部屋に分離したデュアルチャンバー構造となっています。
内部ではサブポートが設けられており、通過する空気量は、フロントバッフルに設けたメインポート内の空気抵抗によってコントロールされ、定在波の発生を打ち消すと共に、ウーファーのコーンモーションを有効に抑えながら、エンクロージャー内部の空気を効率よく低域に変換しています。
理論通りの品質でスピーカーを作るため、スピーカー作りのために開発した独自のコンピューター(シンコムIII)によって設計・生産工程を管理しています。
また、設計の最終段階ではアーティストとスタジオエンジニアを含むボーズのヒアリングテストスタッフが耳で音のチェックを行い、製品にフィードバックしています。
別売りで専用スピーカースタンドがありました。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・2スピーカー・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 低域用:20cmコーン型 高域用:7.5cmコーン型x2 |
許容入力(IEC) | 100W(rms) 150W(peak) |
インピーダンス | 4Ω |
外形寸法 | 幅508x高さ254x奥行244mm |
重量 | 8.8kg |
別売 | スピーカースタンド AS-1(2台1組、¥15,000) |