Toshiba PT-470
¥59,800(1972年頃)
解説
ドルビーシステムや独自のMQSシステムを内蔵したステレオカセットデッキ。
カセットテープのヒスノイズを解決するため、ドルビー・ノイズリダクションシステムを搭載しています。
音楽のフォルテッシモなどではマスキングされていて気づかないヒスノイズも、プログラムがピアニッシモになると音楽のレベルとヒスノイズのレベルが接近するため、耳障りなものとなります。そこで、ドルビー・ノイズリダクションシステムでは、自動的にピアニッシモのときの録音レベルを上げておき、再生時に今度は逆にピアニッシモのレベルを下げ、見かけ上のヒスノイズとのレベル差を作っています。
これによりテープヒスを低減でき、プログラムソースのもつ音楽性を豊かに再生することに成功しています。
メカニズムには、回転が滑らかで振動が少ないアウターローター形ヒステリシスシンクロナスモーターを採用しています。
また、ベルトには経年変化が少なく確実な伝送性をもつポリウレタン系ベルト、ホイールには大形ダブルフライホイールを採用しています。
テーププレイをさらに高度なものとするため、独自のMQS(Music Quick Select)システムを採用しています。
再生の途中で早送りまたは巻戻しボタンを押すと、再生回路がはたらいた状態でテープが早巻きとなり、MQSストップボタンを押した時点から、ふたたび普通の再生プレイになります。
プログラムソースや目的・用途に応じて、ノーマル、Hi-Fi、クロームと3種類のテープが最適な条件で使い分け出来ます。
機種の定格
型式 | ステレオカセットデッキ |
テープスピード | 4.8cm/s |
トラック方式 | 4トラック・2チャンネル |
録音・消去方式 | 交流バイアス(85kHz)、交流消去 |
出力電圧 | 0~1V(可変式) |
周波数特性 | 40Hz~16,000Hz(クロームテープ) |
歪率 | 2% |
SN比 | 54dB以上(ドルビーON) |
ワウ・フラッター | 0.09%以下 |
入力感度 | MIC:-65dB(10kΩ) Line in:-23dB(820kΩ) Din:-65dB(5kΩ) |
出力レベル | Line out:0~1V(10kΩ) Din:0~1V(10kΩ) Headphone:(8Ω) |
使用半導体 | IC:4個 トランジスタ:29個 ダイオード:16個 |
電源 | AC100V 50Hz/60Hz |
消費電力 | 25W |
外形寸法 | 幅425x高さ130x奥行284mm |
重量 | 6kg |