Aurex PC-X55AD
¥65,800(1981年頃)
解説
2モーターICロジックメカニズムを採用したアドレス搭載カセットデッキ。
ノイズリダクションシステムとしてオーレックス独自のアドレスを搭載しています。
アドレスでは、カセットの大きな欠点だったヒスノイズを大幅に低減すると同時にダイナミックレンジを拡大し、高音質化を実現しています。さらに、ブリージングノイズや歪の発生も回避しています。
メカニズム部には2モーターICロジックメカニズムを採用しています。
このメカニズムでは、キャプスタン駆動にFGサーボモーター、リール駆動にDCモーターを設けた2モーター方式を採用しており、巻取りとリール駆動をキャプスタン専用モーターで兼用する一般的な2モーター方式に比べてシンプル化が図られています。
また、駆動系の回転体を減少させると同時に各パーツの精度も向上させており、テープ走行時の安定性や静粛性を確保しています。これにより、テープやメカ振動が原信号を変調させて生じる200Hz以上の変調ノイズを低減しています。
操作部にはICロジックコントロール方式を採用しており、早送りから巻戻し、巻戻しから再生などダイレクトにチェンジできます。
録再用ヘッドには最大磁束密度に余裕のあるAS(オール・センダスト)ヘッドを採用しています。このヘッドはギャップ長を1.0ミクロンとすることで高域特性を向上させています。
また、消去用ヘッドにはAFヘッドを採用しています。
録再アンプ部は各回路からカップリングコンデンサーを排除したDC構成としています。
また、録再切換えも電子化し、ワイヤリングや各基板のレイアウトを合理化することで、ハムやノイズの発生を抑えています。
ポーズボタンによってワンタッチで無録音部が作れるポーズ/ミュートを搭載しています。
タイマースタンバイメカを採用しています。
オートリピートが可能です。
-40dB~+10dBをカバーするワイドレンジピークメーターを搭載しています。
Bias/EQ同時切換式の4段テープセレクターを搭載しています。
磁気感応半導体を用いたASOセンサーを搭載しています。
テープカウンターを搭載しています。
別売リモコンに対応しています。
機種の定格
型式 | カセットデッキ |
トラック方式 | ステレオ |
録音方式 | 交流バイアス(85kHz) |
推奨テープ | MX、AX、AD、FeCr |
ヘッド | 録再:ハイパボリック形状ASヘッド 消去:AFヘッド |
モーター | キャプスタンモーター リールモーター |
ワウ・フラッター | 0.04%(WRMS) |
早巻時間(C-60) | 80秒 |
周波数特性(MX) | 20Hz~20kHz |
SN比(アドレス in、AX) | 88dB |
ダイナミックレンジ(1kHz、AX) | 103dB |
ノイズレベル | -80dB(100Hz) -90dB(1kHz) -93dB(10kHz) |
3次高調波歪率(アドレス in、400Hz) | 0.4% |
入力端子 | Line:70mV/50kΩ Mic:0.25mV/600Ω~10kΩ |
出力端子 | Line:0.4V/50kΩ(Vol.max) Headphone:0.25mW/8Ω |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | AC23W |
最大外形寸法 | 幅420x高さ110x奥行280mm |
重量 | 5.5kg |
別売 | リモコンユニット RM-15S(¥9,000) |