Aurex PC-X46AD
¥62,800(1981年頃)
解説
新開発のメカニズムとアドレスを搭載したステレオカセットデッキ。
ノイズリダクションシステムとしてオーレックス独自のアドレスを搭載しています。
アドレスでは、カセットの大きな欠点だったヒスノイズを大幅に低減すると同時にダイナミックレンジを拡大し、高音質化を実現しています。さらに、ブリージングノイズや歪の発生も回避しています。
PC-X46ADでは、アドレスレコードの再生も可能です。
アドレスレコードは、プレイヤーとのCAL調整後に再生できます。この際の調整したレベルは録音ボリュームについているレベルマーカーで記憶しておけるため、レコードの再生ごとに取り直さずに簡単にセットできます。
メカニズム部には2モーターICロジック・ニューシンプルメカニズムを採用しています。
このメカニズムでは、キャプスタン駆動とリール台駆動をそれぞれ独立したモーターで駆動しており、特にリール台用モーターにコッキングの少ないものを使用することでトルクむらを改善しています。また、モーターの回転方向によって巻取り方向を変える自動反転巻取り機構では、従来の反転アイドラに変えて首振り式ギアドライブ機構を採用しています。高精度ギアの採用と反転機構部にフリクションを要さない設計により、リール台駆動用モーターの回転制御能力を高めています。さらに、主要回転軸を同一シャーシ上にレイアウトし、回転系の精度を向上しています。
また、定速・高速走行時にはそれぞれ独立したバックテンションを設定し、テープのたるみを防ぐ事で走行の安定化を図っています。このバックテンションはブレーキングにも使用しており、スムーズな停止が可能です。
録再ヘッドには、最大磁束密度が高く、磁気飽和レベルにゆとりのあるスーパーAP(High-Bハードパーマロイ)ヘッドを採用しています。このヘッドは接触面がハイパボリック(双曲)形状となっているためヘッドタッチに優れ、レベル変動が少なく歪の少ない音質を実現しています。
また、消去用ヘッドには2ギャップAF(オーレックスフェライト)ヘッドを採用しています。
自照式操作ボタンによるICロジックコントロールを採用しており、操作部を一箇所に集中し、ワンタッチで全ての操作が行えます。
ポーズ/ミュート機能を搭載しています。
タイマースタンバイメカを採用しており、別売のタイマーと組合わせることで、留守録音や目覚まし再生が可能です。
ポジションをPlay/Repeatの位置にするとオートリピートが可能です。
ドルビーNRシステムを搭載しています。
-40dB~+10dBのバックライティング方式ピークメーターを搭載しています。
出力ボリュームを搭載しています。
録再アンプ部は音質を重視してDC構成を採用しています。
入力セレクター位置をFMに設定するとMPXフィルターはONになります。
別売リモコンに対応しています。
機種の定格
型式 | カセットデッキ |
トラック方式 | ステレオ |
録音方式 | 交流バイアス(85kHz) |
推奨テープ | MX、AX、AD |
ヘッド | 録再:ハイパボリック形状スーパーAPヘッド 消去:AFヘッド |
モーター | キャプスタンモーター リールモーター |
ワウ・フラッター | 0.035%(WRMS) |
早巻時間(C-60) | 75秒 |
周波数特性(MX) | 20Hz~19kHz |
SN比(アドレス in、AX) | 88dB |
ダイナミックレンジ(1kHz、AX) | 103dB |
ノイズレベル | -80dB(100Hz) -90dB(1kHz) -93dB(10kHz) |
3次高調波歪率(アドレス in、400Hz) | 0.3% |
入力端子 | Line:70mV/50kΩ Mic:0.25mV/600Ω~10kΩ |
出力端子 | Line:0.4V/50kΩ(Vol.max) Headphone:0.2mW/8Ω(Vol.max) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | AC13W |
最大外形寸法 | 幅420x高さ110x奥行280mm |
重量 | 4.2kg |
別売 | リモコンユニット RM-15S(¥9,000) |