Aurex PC-D15/PC-D15K
¥95,000(1978年頃)
解説
マイクロコンポシリーズのB5サイズカセットデッキ。
キャプスタンおよびリール台を駆動するモーターをそれぞれ独立させた2モーター方式を採用しています。
また、ICロジックコントロール方式やメカニズムに特殊エアチェンバーを採用することで、操作性の向上と機械音の低減を図っています。
ロジック系回路には、1チップに900素子を集積したMSI(TC-9121P)を採用しており、構成部品点数を半分以下(容積比4分の1)にしています。
メカニズム部にはデュアルフライホイール方式を採用しています。この方式では、キャプスタンに直結したメインフライホイールにサブフライホイールを併設しており、メインフライホイール単体の約10倍の効果を得ることができています。これによりフライホイールの小型化を図っています。
電源部にはダブルコアトランスを採用しています。このトランスはEI型に比べ磁束漏洩を8分の1に減少でき、電源効率を高めています。さらに、電源回路をアンプ部、メーター、インジケーター部、コントロール部に分けることで相互の影響を抑え、安定した電源供給を可能にしています。
テープセレクタースイッチを搭載しており、ノーマルとフェリクロームの切換えが可能です。
また、オーレックスのAXテープやクロームポジション用テープは特別な検出孔を持っており、セットするだけで自動的に最適ポジションに設定されます。
テープポジションはメーターの下のインジケーターで確認できます。
LEDデジタルメーターを搭載しています。
録再ヘッドにはAS(オールセンダスト)ヘッドを採用しています。
テープの着脱が正確に素早くできるダイレクトローディング方式を採用しています。また、カセットの窓部を背面から照らすランプでテープの残量を確認できます。
ドルビーノイズリダクションシステムを内蔵しています。
出力プリセットボリュームやACアウトレット、マイク端子を搭載しています。
金メッキピン端子を採用しています。
メモリーカウンターをはじめ、テープを巻き戻すと自動的に頭からプレイ動作に移るオートプレイ、タイマーによる録音・再生ができるタイマーセットメカなどの機構を搭載しています。
また、別売りのリモコンユニット(RM-15)を使用することで、離れた場所からの操作も可能です。
シルバーカラーのPC-D15とブラックカラーのPC-D15Kの2種類のカラーバリエーションがありました。
機種の定格
型式 | カセットデッキ |
駆動方式 | 2モーターベルトドライブ方式 |
使用モーター | DCサーボモーター |
録再ヘッド | AS(オールセンダスト)ヘッド |
周波数特性 | 20Hz~18kHz(AXテープ) |
総合SN比 | 65dB(Dolby in) |
総合歪率 | 0.7% |
ワウフラッター | 0.04%(WRMS) |
バイアス周波数 | 85kHz |
早送り、巻戻し時間 | 約70秒 |
入力感度/インピーダンス | Mic:0.25mV/600Ω~10kΩ Line:70mV/50kΩ |
出力レベル/インピーダンス | Line:0.4V/150kΩ Headphone:0.2mW/8Ω |
使用半導体 | IC:5個 トランジスタ:61個 ダイオード:78個 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 22W |
外形寸法 | 幅257x高さ106x奥行204mm |
重量 | 5.1kg |
別売 | リモコンユニット RM-15 |