Acustik-Lab Stella Elegans
¥2,680,000(1セット、1996年頃?)
解説
BWT方式の"マンガーユニット"を搭載したステラシリーズ最上位にあたるフロア型スピーカーシステム。
低域には、22cmコーン型ウーファーを2個搭載しています。
このユニットは150Hz以下を受持っており、特にトランジェント・レスポンスの向上を考慮し、適切なパラメーターの設定で、極力許容誤差を抑えています。
また、マグネットをダブルにして漏洩磁束を低減し、デリケートなBWTユニットへの外部磁界の影響を排除しています。
高域にはBWT方式(ベンディングウェーブトランスデューサ)を採用した20cm平面型トゥイーターを搭載しています。
BWT方式では、平面振動板を中心から外周に向かって振動伝搬してエネルギーを音に変換する構造となっており、ドイツのヨーゼフ
W. マンガー氏が30年もの歳月をかけて完成したものです。
スピーカーユニットを内部ロスの大きな特殊発泡樹脂を介してバッフル・ボードへ取り付けることで、フロント・バッフルへの振動の伝搬を抑えています。
エンクロージャーには25mm厚の高品位MDF材を使用することで十分な強度を得るとともに、25mm厚のMDFによって補強が施されています。補強材は、十分な強度を実現するために、端材ではなく板をくり抜いたものを使用しています。
また、BWT用の独立チェンバーには、25mm厚のMDF材を使用し垂直方向の補強壁が入れてあります。この補強壁はBWTユニットに対してある特定の角度を付ける事で、音波が複雑な反射を繰り返し、側壁からの反射によるスタンディング・ウェイブの発生と、BWTユニットへの音波の戻りを避けています。
ステラ・エレガンスでは、パワーアンプの出力をPPC(プロセッシング・プレッシャー・コントロール)へ入力しますが、磁界や振動などの外乱を避けるため、PPCユニットを別筐体としています。
このPPCユニットは、トゥイーターのマンガーユニットとウーファーの動作を可能な限り近づけるための働きを持っており、これによって低域から高域にいたる全帯域を保証しています。
エンクロージャーとPPCユニットの仕上げは、フロント面に独特の紋様を持つエラブルレッドバッフルボード、側面等にはピアノブラックのラカー仕上げとなっています。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・フロア型 |
使用ユニット | 低域用:22cmコーン型x2 高域用:20cmBWT型 |
周波数特性 | 28Hz~33kHz |
クロスオーバー周波数 | 150Hz |
音圧レベル | 90dB/m/W |
最大入力(連続) | ウーファーユニット:250W BWTユニット:100W |
瞬間最大入力 | ウーファーユニット:800W BWTユニット:200W |
インピーダンス | 3Ω |
外形寸法 | 本体:幅370x高さ1258x奥行400mm PPCユニット:幅430x高さ125x奥行475mm |
重量 | 本体:59kg PPCユニット:19kg |