オーディオの足跡

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DG-38の画像
 解説 

自動音声補正機能を備えたヴォイシング・イコライザー。

DG-38は機能別に2つのイコライジング・モジュールで構成されており、音場を補正する機能であるヴォイシングと音場を創成するイコライザーに分けられています。これらの演算は4個の40bit浮動小数点演算タイプDSP(アナログデバイセズ社製SHARC)によってサポートされています。
表示にはワイドカラー液晶ディスプレイを採用しており、スタイラスペンを用いて画面上で機能の操作を行ったり、直接ペンでなぞる事で周波数カーブを描くことが可能です。
さらに、音楽信号の周波数成分をリアルタイムで観測できるスペクトラム・アナライザー機能を搭載しています。

ヴォイシングではDG-38では測定と調整の機能を備えているため、正確な音場補正が行なえます。
音場測定器によって音場を測定し、その結果を基にして音場調整を行います。音場補正用フィルターには1/6オクターブ68バンドIIR型を採用しています。マイクのセッティングや目標特性(希望カーブ)の設定、自動補正の実行、補正前後の周波数特性の表示、獲得性カーブの呼び出しや保存はここで行います。

電源ON時はイコライザー画面となります。
この機能はユーザーが希望する音場を創生する時に使用し、思い通りの周波数カーブを描くだけで音場調整が可能となっています。イコライザー設定方法は付属のペンによって画面を直接なぞるか、カーソル・キーパッドによって希望のカーブを描きます。この値は自動的にデジタルフィルターに読み込まれます。
イコライザ用フィルターは1/6オクターブ、74バンドIIR+FIRフィルターのハイブリッド型を採用しています。また、ヴォイシングとイコライザーのデジタルフィルターは独立しているため、ヴォイシング後のカーブとは別に特性を変更する事が可能です。

アナライザーでは入力された音楽信号を1/3オクターブ35バンドリアルタイム方式のスペクトラム・アナライザーで観測する事ができます。
この機能は調整機能と独立しており、入力された音楽信号の周波数分布およびトータルのピークレベルをリアルタイムで観測できます。また、ヴォイシングやイコライザーのON/OFFした比較や左右の周波数分布も確認ができます。

コンフィグレーションではヴォイシング/イコライザーの各モード選択、レベルボリューム、左右バランス、画面の明るさやコントラスト調整、画面のデータ送り出しなどの環境・機能設定を行います。
各機能はスタイラスペンを用いて画面上で操作します。

目標特性や補正前後の周波数特性、イコライザーカーブなどを一つのグループとして20パターンのメモリーに保存できます。
各メモリーの呼び出しや変更に加え、希望の名称をつける事ができます。

入力信号からシステムの基準になるマスタークロックを抽出するPLL回路にはアキュフェーズ独自のウルトラジッターフリーPLL回路を採用しています。
この回路はプリアンブル検出回路と水晶振動子を用いたVCOから構成されています。プリアンブルに水晶発振回路を同期させる事でジッターやパルス伝送歪の影響を殆ど受けません。

DG-38はアキュフェーズのHS-Linkを備えたデジタル機器と接続できます。
HS-Linkはアキュフェーズ独自のデジタルオーディオインターフェースで、著作権保護のため送受信の相互認証を行いながらLVDS方式(低電圧バランス伝送)によって専用HS-Linkケーブル1本で2.8224MHz/1bit、192kHz/24bitや従来のデジタル信号などのデジタルデータの超高品質伝送が可能です。

アナログ機器との接続にはアナログ入出力ボードを増設して行います。
アナログ入力はボード内のA/Dコンバーターでデジタル信号に変換し、ボード内のD/Aコンバーターでアナログ信号に変換して出力されます。

DG-38には最大4枚のオプションボードが増設できます。
専用のワイヤレスリモコンが付属しています。
このリモコンでは入力セレクターやイコライザーON/OFF、メモリー呼出、メモリー番号UP/DOWNの機能をコントロールできます。

機種の定格
型式 デジタル・ヴォイシング・イコライザー
ヴォイシング 1/6オクターブ
68バンドIIRフィルター方式
調整範囲:±12dB
イコライザー 1/6オクターブ
74バンドIIRフィルター+FIRフィルター・ハイブリッド方式
調整範囲:±12dB
測定信号 ワーブルトーン
周波数特性入力方式 スタイラスペンによる描画入力及びカーソルキーパッド方式
スペクトラムアナライザー 1/3オクターブ、35バンド・リアルタイム方式
表示レベル:+20dBFs~-100dBFs(4レンジ切替方式)
再生周波数特性 0.5~50kHz +0 -3.0dB(サンプリング周波数:2.8224MHzまたは192kHz)
4.0~20kHz +0 -0.3dB
利得 +6~-90dB可変
<デジタル入力>
HS-Link コネクターRJ-45(専用適合ケーブル)
Opticalフォーマット EIAJ CP-1201/AES 3準拠
Coaxialフォーマット EIAJ CP-1201準拠
サンプリング周波数 32kHz、44.1kHz、48kHz、88.2kHz、96kHz(各16~24bit 2chPCM)
[HS-Linkのみ対応]
 176.4kHz、192kHz(各16~24bit、2chPCM)
 2.8224MHz(1bit 2ch DSD
<デジタル出力>
HS-Link コネクターRJ-45(専用適合ケーブル)
Opticalフォーマット EIAJ CP-1201/AES 3準拠
Coaxialフォーマット EIAJ CP-1201準拠
<その他>
OS Microsoft Window CE operating system
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 23W
最大外形寸法 幅475x高さ150x奥行395mm
重量 12.3kg
付属 リモートコマンダー RC-30
スタイラスペン
マイクロフォン(AM-28)
マイクロフォン・コード(5m)
マイクロフォン・ホルダー
HS-Linkハウジング(2個)
同軸デジタルケーブル(2本)
AC電源コード
別売:オプションボード
アナログ関係
ライン入力ボード AI2-U1(¥60,000)
アンバランス方式のハイレベル入力端子。
入力信号はボード内のA/Dコンバーターによって24bitのデジタル信号に変換されます。
内部のサンプリング周波数切替スイッチの設定:96kHz側で使用。
スロット数:1
ライン出力ボード AO2-U1(¥80,000)
アンバランス方式のハイレベル出力端子。
ボード内のD/Aコンバーターによってアナログ信号を出力します。
D/Aコンバーターは192kHz(最大)、24bit、MDS plus方式となっています。
スロット数:2
バランス入力ボード AI2-B1(¥70,000)
バランス方式のハイレベル入力端子。
入力信号はボード内のA/Dコンバーターによって24bitのデジタル信号に変換されます。
内部のサンプリング周波数切替スイッチの設定:96kHz側で使用。
スロット数:2
ライン出力ボード AO2-B1(¥80,000)
バランス方式のハイレベル出力端子。
ボード内のD/Aコンバーターによってアナログ信号を出力します。
D/Aコンバーターは192kHz(最大)、24bit、MDS plus方式となっています。
スロット数:2
 
デジタル関係
デジタル入出力ボード DIO-OC1(¥40,000)

同軸と光ファイバーの入出力端子を増設できます。
サンプリング周波数96kHzまでのソースに対応しています。
スロット数:1