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C-270Vの画像
 解説 

C-280Vの思想とグレードを受け継いでで開発され、初代C-270から全ての点で刷新したCDなどのハイレベル・ライン専用プリアンプ。

ラインアンプ部には、C-280Vと同様にバランス伝送回路を採用しています。バランス伝送は、互いに位相が反転した正負対称信号を同時に送る方式で、コモンモードの雑音成分を除去する能力に優れています。
C-280Vのラインアンプでは、バランス伝送時は基本的に3個の差動アンプで構成されており、amp1が入力、amp2とamp3が出力用となります。amp1の+−両入力から信号が入り増幅され、次のamp2、amp3に入力されます。この2組のアンプはそれぞれの出力を相手側にフィードバックするたすき掛けの関係にあり、+−の対称信号を低いインピーダンスで送り出します。
また、アンバランス接続する場合には、入出力側共どちらか片側の端子を単にグランド(アース)ラインに接続するだけで正常に動作します。

C-270Vでは、不平衡出力用ラインアンプと平衡出力用ラインアンプがそれぞれ独立して装備されています。
不平衡出力用ラインアンプでは、入力部はオールFETによる定電流負荷カスコード・ブートストラップのソース・フォロアーで、それを高い同相信号除去比を持つ、対称型の平衡差動プッシュプル・エミッタ接地回路で増幅しています。出力部は対称型のカスコード・プッシュプル+エミッタ・フォロアー回路で構成されています。
平衡出力用ラインアンプでは、不平衡出力アンプと同様の専用入力回路に平衡出力回路が付加されています。この出力回路はC-280Vと同様で、反転アンプ、非反転アンプそれぞれ相手のアンプにフィードバックをかけたブリッジ・フィードバックによってバランス出力を構成し、反転・非反転出力ともグランドから完全に分離されてます。
これらのユニットアンプは全て、入力・出力ともにDCサーボがかけられ、直流カットのためのコンデンサーは挿入されていません。

電源部は、トランス、フィルターコンデンサーとも左右独立し電気的に完全にモノフォニック構成となっています。さらに全ユニットアンプに広帯域低インピーダンス電源を搭載し、アンプ間の相互干渉を防止しています。

音質に大きな影響を与えるボリュームにはCP(コンダクティブ・プラスチック)素子による4連動音量調整器を採用しています。
抵抗体にはスタジオ用として使われているCP素子を用いており、抵抗素子を印刷後、高温加圧成形されます。そしてその素子の表面を鏡面状に仕上げ、低接触抵抗、低歪率を実現しています。
抵抗体と接触するブラシは金メッキ多接点型で、外部端子と一体構造にして金属接触面を無くし、異種金属が接触する事による歪を低減しています。
また、回転方式はブラシが回転する方法では無く抵抗体が回転する構造とすることで、内部の接触点を大幅に減少し、接点グリースも不要とし耐久性も向上しています。
音質調整器の筐体には、直径8mmの極太真鍮シャフトをアルミ切削軸受けで支持し、4個の素子をそれぞれ高精度アルミ切削ケースに収納して完全なシールドを施し、音質の向上を図っています。
可変方式は連続可変型で、トラッキングエラーは-60dBの位置で実測0.5dB以内を実現しています。

入力信号の切替えにはロジック・リレーコントロール回路を採用しています。
この方式では高信頼性リレーを各ローカルに設置し、切替えのタイミングはロジック回路によりコントロールされるため、配線の引き回しを防ぎ、音質劣化を防いでいます。
また、リレーにはオーディオ用・通信機用として特に開発された窒素ガス封入の完全密閉構造リレーを採用しており、音質に影響する接点は金および銀パラジウム合金のクロスバー・ツイン方式により、低接触抵抗・高耐久性を実現しています。

C-270Vは不平衡出力用ラインアンプ及び2ユニットに分離された平衡出力用ラインアンプの左右合計6ユニットで構成されています。各ユニットアンプはプリント・サーキットボードと、干渉を受けにくいローカルエリア電源がペアになって厚手のアルミ・ハウジングに収納されています。
これらは電気的安定性やサービス性配慮から、大型マザープリントボードの上に固定されており、電気的・機械的に干渉しないように8mm厚のアルミ材によるシャーシで固定されています。

直結方式の専用ヘッドホンアンプを搭載しています。

入出力ジャックにはロジウムメッキが施された特性ジャックを採用しており、優れた耐久性を実現しています。

3ステップ式アッテネーターを搭載しています。

チャンネルバランスを完全にし、任意のリスニング・ポジションで定位をコントロールできる左右独立アッテネーター式レベル・コントロールを搭載しています。0〜-6dB間を0.5dBステップ、以後-14dBまで1dB間隔で性格に調整することが可能です。
抵抗素子は鏡面仕上げの低歪型を採用しています。

装置全体の位相を反転させるフェーズ・スイッチを搭載しています。
切り替え方式はバランスアンプ入力部の+−を入れ替えるだけで、位相反転機のような付加回路がないため、音質劣化がありません。

小音量時の量感不足を補正するコンペンセータースイッチを搭載しており、音量調整器の位置によって自動的に特性を補正します。

2台のテープレコーダーを接続し、録音・再生およびモニターができるようにモニタースイッチを搭載しています。
バランス時でもアンバランス時と同じようにテープ関係が使えるように、専用のバランス/アンバランス変換回路が装備されています。またテープレコーダー同士のコピーも可能となっています。
さらに、留守録音のためにC-270Vの電源off時でも、チューナー出力がテープレコーダー出力端子に出力されるようになっています。

両サイドには天然パーシモン仕上げのボードが取り付けられています。

機種の定格
型式 ステレオプリアンプ
周波数特性
balanced input(CD、Line): 1.0Hz〜300kHz +0 -3.0dB
20Hz〜20kHz +0 -0.2dB
CD、Tuner、Line、Tape Play: 1.0Hz〜300kHz +0 -3.0dB
20Hz〜20kHz +0 -0.2dB
全高調波歪率 0.005%(全ての入力端子にて)
入力感度/インピーダンス
(定格出力/0.5V出力時)
Balanced:252mV/63mV/40kΩ
Unbalanced:252mV/63mV/20kΩ
定格出力/インピーダンス Balanced output:2.0V/50Ω
Unbalanced output:2.0V/1Ω
Tape rec:252mV/100Ω
ヘッドホン端子 適合インピーダンス:4Ω〜600Ω
S/N・入力換算雑音
入力ショート IHF-A補正
入力端子 定格入力S/N 入力換算雑音 EIA S/N
Balanced: 110dB -122dBV 94dB
Unbalanced: 110dB -122dBV 94dB
最大出力レベル
(歪率0.005%、20Hz〜20kHz)
Balanced output:7.0V
Unbalanced output:7.0V
Tape rec:7.0V
最小負荷インピーダンス Balanced output:600Ω
Unbalanced output:1kΩ
Tape rec:10kΩ
ゲイン Balanced input→Balanced output:18dB
Balanced input→Unbalanced output:18dB
Balanced input→rec output:0dB
Unbalanced input→Balanced output:18dB
Unbalanced input→Unbalanced output:18dB
Unbalanced input→rec output:0dB
ラウドネスコンペンセーター
(Volume -30dB)
1:+3dB(100Hz)
2:+8dB(100Hz)、+6dB(20kHz)
アッテネーター -20dB、-30dB、-∞
使用半導体 トランジスタ:74個
FET:36個
IC:25個
ダイオード:97個
電源電圧 AC100V/117V/220V/240V、50Hz/60Hz
消費電力 18W
外形寸法 幅468×高さ149×奥行403mm
重量 22.0kg