AIWA AD-F55M
¥49,800(1980年頃)
解説
メタル対応システムと2モーターICロジック回路のプランジャーメカを採用したカセットデッキ。
ICと2モーター構成によるプランジャーメカを採用しており、クリックタッチの操作性を実現しています。
メカニズム部には、デュアルモータードライブシステムを搭載しています。
これはキャプスタンと巻取りリールをそれぞれ専用のモーターで駆動する2モーター方式で、1モーターシステムに比べて余裕を持って働き、精度、耐久性を高めています。
ヘッドにはメタルテープ使用を前提に開発したDXヘッドを採用しています。
このヘッドはセンダストによるガード部と、硬質の複合素材でコアをラミネートした特殊構造の磁極から成り立っており、優れた電磁変換性と、耐摩耗性を実現しています。また、メタルテープを使用する場合のポイントである最大磁束密度にもゆとりがあり、メタルテープの要求する大きなバイアス電流でも飽和することがありません。
また、録音アンプのリニアリティは、メタルテープを上回るデータを獲得しており、メタルテープの持つダイナミックレンジにも対応しています。
指針式のVUメーターと、3点LEDのピークレベルインジケーターを搭載しています。
インジケーターは+4、+6、+10の目盛りにLH、CrO2、メタルテープ別のピークの最大レベル値を表示しており、テープに合わせたレベル設定が可能です。
テープセレクターを搭載しており、LH、CrO2、メタル別に表示されているポジションにツマミをセットすれば、バイアス値とイコライザー値が同時にセットされます。
オートリピート機構を搭載しており、スイッチをリピート側にセットすると、テープが終了すると自動的に巻戻しされ、テープの頭から自動再生されます。
また、録音状態からもテープが終了すれば働くため、すぐ再生に移ります。
タイマースタンバイメカを搭載しています。
レックミュートや、MPXフィルターと連動したドルビーシステムを搭載しています。
別売りのリモートコントロールユニットを接続することで、離れた場所からも操作が可能です。
機種の定格
型式 | カセットデッキ | ||||
モーター | キャプスタン用:DCサーボモーター リール用:DCモーター |
||||
ヘッド | 録再:DXヘッド 消去:Hi-Bsダブルギャップフェライトヘッド |
||||
ワウ・フラッター | 0.04%(WRMS) | ||||
周波数特性 |
|
||||
SN比 | 65dB(Dolby NR on、Metalテープピークレベル) 53dB(Dolby NR off、LHテープピークレベル) |
||||
歪率 | 1.0%(メタルテープ) | ||||
入力感度/インピーダンス | Mic:0.3mV/200Ω~10kΩ Line:50mV/50kΩ以上 |
||||
出力レベル/インピーダンス | Line:0.41V/50kΩ以上 Headphon:1.5mW/8Ω |
||||
消費電力 | 16W | ||||
外形寸法 | 幅420x高さ120x奥行300mm | ||||
重量 | 5.2kg |